幼馴染みに彼女が出来ました!
「あれ?イブも 同じのに乗ってたんだね」
バスから降りたところで、イブの姿が目に入る。
同じバスに乗っていた筈なのに、この黒髪のふさふさ頭に全然気がつかなかった。
「……」
「家と逆だけど何かこっちに用でもあるの?」
「……」
「あ、もしかしてあれでしょ?デー……」
「……」
聞こえてる筈なのに、あからさまにイブが私の前を通り過ぎた。
無言のままこっちも見ないなんてあり得ない。
「ねぇ、イブ。一体、なに!?無視しないでよ」
先にバスから降りた人達を掻き分けて、イブに追い付いた。肩を思いっきり引き寄せれば、やっと後ろを振り返るけど、その顔は眉間に皺を寄せてあきらかに不機嫌なもの。
朝は"ありがとう"なんてニコニコしてたのに、急に態度変えるなんて意味が分からなかった。