幼馴染みに彼女が出来ました!




「ちゃんと、男の子を好きになれたら。男の子も好きになれるんだって安心したい」


顔を上げてこの子に視線を向ければ、大きな瞳が不安そうにおどおどしているのが伝わってきた。
怖がらせた?いや、まさか……




「はっ、萌花ちゃんはもしかして!!」

「……え?」

「男の子が好き?そっち系だった??」

「違うよ、女の子が好きだよ!」

「あはは、良かった~」


私みたいな子、そんなゴロゴロいないか。
ホッとしたような、残念なような。




「俺はね、萌花になると自信がつくんだよ」


萌花が大きな瞳を細めて優しく笑うから、少し胸が苦しくなった。
こんな可愛らしい顔して低い声なんて変な感じだけど。

でも、萌花になるイブくんだって、何かしら抱えているものがあって。
様々な葛藤と戦っているのは、私と同じなんだろうな。





「付き合って欲しいわけじゃない、異性を好きになってみたいの」


嬉しいな。萌花が私の話を真剣に耳を傾けてくれるのが分かる。



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