幼馴染みに彼女が出来ました!



なんでだろう。思い出すのは泣き顔ばかり。



「よしよし、イブちゃん泣き止んで」


子供の頃のイブは本当に泣き虫だった。

いっつも、涙を流して、枯れちゃうんじないかって位に頬から流れ落ちる。


それが、透明でキラキラしてて、綺麗だなと思った事もあるくらい。



私より小さくて、俯いた大きな瞳に震える肩。誰よりも守ってあげたいと思っていた。




あの日から、イブちゃんが泣き続けているのは本当に仕方が無かったと思う。

私だって大泣きしたんだから。



イブちゃんの大切な温かい、優しくて、絶対的な存在が消えてしまった日。

イブちゃんの肩を抱いて一緒に声を出して涙を流した。


なんて声をかけていいのか、傍にいてあげたいのにどうしたら良いか分からなかったあの頃。



「ねぇ、いいこと思い付いた」

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