幼馴染みに彼女が出来ました!
え?一瞬、目の前の出来事についてけなくて、頭が真っ白になって。
キスされてるんだって理解するのに時間がかかった。
周りの人も物凄いあからさまに見てて、注目されてたと思う。
唇が一端離れて、目が合うとーー。
「ご、ごめんっ!!」
勢いよく萌花ちゃんが私から離れた。
「なんか、芽生ちゃんが可愛くて。ごめんね?驚いたよね?」
「うん、でも、うん。大丈夫……」
「やだ、ごめん。おかしいな」
顔を真っ赤にさせて謝る彼女は、本気で無意識だったみたい。びっくりしたのはこっちなんだけどな。
「いいな、イブ…キくんは」
「え?」
「いつも、こんな女の子とキスできて。羨ましい……」
駅で萌花ちゃんと別れた後、ずっと考えてた。
キスって、こんなに柔らかくてドキドキするもんなんだなって。