価値なき者には制裁を…~生徒達の逆襲~
電気をつけない理由は蛍光灯が切れているわけではない。

なんとなく、そうしたかっただけだ。

「まずは一人目…っと」

Sは椅子から立ち上がった。

反動で椅子がゆっくり回る。

テーブルの傍へ寄り、その上に広がっている学校の見取り図を触る。

地図が飛ばないように重石にされていた赤いマジックを手に取った。

そして大きく「資料室」の場所にバツを書く。

「あっ、はみ出しちゃった」

胸ポケットから同色のボールペンを取り出すと、その下に文字を書き込んだ。
< 59 / 67 >

この作品をシェア

pagetop