ときめきの香りは貴方ですか？
「初めまして。あなたは、風谷さんですね。光貴から優秀な人が入社したと聞いています」
私は全く今の状況が把握できてなく、混乱したまま
「は、初めまして」
頭を下げて挨拶した。

「風谷さん、びっくりさせてごめんね。こちら伊集院仁美さん。僕の幼馴染みだよ」
モデルさんではなく、永富さんの幼馴染みと聞いて、そういうことだったんだと状況が把握できた。でもただの幼馴染みが会社にどうして・・・

「今日はどうしたの？」
「叔父様に話しがあって来たの。光貴も時間ある？」
「あぁ、先に行ってて。すぐに行くよ」

2人の会話が終わると
「じゃあ、風谷さん、お仕事の邪魔してごめんなさいね」
そう言って、モデルさんのように綺麗な仁美さんは事務所から出て行った。
「風谷さん、あとでチェックしとくよ」
そう言って永富さんも事務所を出て行った。

「叔父様？」
不思議に思ってると、久木さんが近づいてきた。
「彼女、仁美さんはね、永富さんの許嫁なの。仁美さんのお父さんも会社の社長をされていて、家族ぐるみで昔からとても仲良く、信頼しあっていてね。社長が大変な時に伊集院社長が助けてくれたみたいなの。小さい頃から見ていた永富さんを伊集院社長、凄く気にいっていて、将来は仁美さんと結婚して、うちの会社と伊集院家の会社を引き継いで欲しいって」
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