ときめきの香りは貴方ですか?
突然のことに、私は不安でしかない。大丈夫かな、私・・・

「風谷さん、大丈夫だから。もっと自分に自信を持つんだ」
怖いけど、永富さんの期待に応えたい。
私は、覚悟を決めた。
「わかりました。やってみます」
「ありがとう!」

永富さんは直ぐに城崎さんに連絡して、指示をした。それからなっちゃんが出かける準備を整えて、総務部にやってきた。

「お待たせしました!えっと、愛里ちゃん、準備できてる?」
「うん、できてるよ」
「よし!じゃあ、ちょっとだけ来て!」
なっちゃんは手元の袋を持って、私の手を引いて事務所を出た。

「人前に出るからね、少し変身だよ!」
なっちゃんは袋からコテを出して、私の髪のバレッタを外し、整えてから髪の裾を巻き出した。
その後、ポーチから化粧品を順番に出して、手早く私に化粧直しをしてくれた。
「終わったよ。見て」
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