ときめきの香りは貴方ですか?
「皆さん、今日は俺達2人のために、本当にありがとうございます。俺は愛里を一生大切にすることをここに誓います」

「私も優也さんを支えていきます。これからも2人を宜しくお願いします」

愛を誓い、口づけのあと、ブーケトスとなった。

皆に背を向けてから、私が優也さんの顔を見ると、微笑みながら頷く。

私はブーケを投げず振り向き、歩きだして目的の人の前に止まった。

「次は龍太、あなたの番だよ」
そう言ってブーケを渡した瞬間、派手な音楽が鳴り出すと同時に全員が踊り出す。

そして音楽に合わせて手を叩きながら、龍太の周りを囲んでいく。

龍太に
「龍太、皆が応援してるから勇気をだして」
そういって優也さんの元へ戻った。

「みんな企画や制作は凄いのに、パフォーマンスでは仕事取れないな。でも、いいやつらすぎて俺泣けてくる。嫌がってた中間さんが、やばいくらい本格的だけど」
そういって、目を潤ませていた。

本当だ、あんな事言ってた中間さん、1番ダンスノリノリだよ。

音楽が終わる頃、皆がなっちゃんと龍太を囲むように輪になり、音楽が終わった瞬間、皆が静止した。

そう、なっちゃんは何も知らない。
ただきょろきょろして
「何?なんなの」

龍太が私の顔を見たので、私が頷いて龍太に「がんばれ」と口パクで伝えた。

一瞬静まる中、龍太は、
「なっちゃん!俺は頼り無いかもしれないけど、同期ではなく、1人の女性として好きです!俺とつきあってください!」
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