✾~クールな天才脳外科医と甘~い極上の結婚を~✾
「原因は、紫音?」


菜緒は、頷き返すと小皿を机に置き、代わりにスマホを手にして誰かにLINEを入れた。


「奴も生半可な気持ちで神に託してないよ。莉子を幸せに出来るのは神だけって知ってる。……それに自業自得!」


自業自得?


「いいから食べて。腹が減っては戦ができぬ! しっかりケジメ付けるべし。……神さ、莉子に自分の誕生日に紫音との沖縄指定されて、本気で莉子を失う危機感に襲われたとか?」


「 ……忘れてた」


昨日、朝陽君の誕生日だった。

あまりの驚愕連発と疲労困憊に嘘のように忘れていた。


「誕生日? まぁ、忘れるほど色々あったんでしょ? ……で、どんだけ甘~い夜過ごしたの?」


菜緒は、青ざめる私を盛んに横目でニヤニヤしながら見下ろしてきた。


「ない! ……」


私は、強く即答後に何度もキスされたのを思い出し、あからさまに菜緒から目をそらした。


「莉子ってすぐ顔に出るから可愛い。いくら変人でもやっぱ男だし。……どうだった?」
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