✾~クールな天才脳外科医と甘~い極上の結婚を~✾
その後、すぐに救急車のけたたましい音が、真夜中の街に鳴り響きどんどん近付いて来た。

幸いすぐ近くに脳外科医の朝陽君と私の務める病院があった。

到着後すぐに朝陽君、紫音と共に救急車に乗り病院へと向かって行った。

紫音は、私を強く抱き締めながら頭を地面に強打し非常に危険な状態だったが、朝陽君の神業のような処置と救命救急医との見事な連携で長時間に渡る手術は無事成功した。

昔、救命救急に居た朝陽君が、車内で緊急処置をしながら救命救急スタッフに的確な指示を出し、万全で手術に臨めたのも無事一命を取り留める大きな要因となった。

さすが若き天才脳外科医と世界からも期待され、眉目秀麗、質実剛健、博愛多才、出一頭地等まさに神に愛された男・パーフェクトヒューマン神矢朝陽。

そして私に初めて心から人を好きになる事を教えてくれた人。

とにかく人生最大の窮地にいた私は、まさに血の気の引いた状態で心底胸を撫で下ろし、放心状態で手術室前の床に崩れ落ち、気付けば病院ベッドで横になっていた。

その後、順調に回復して行く紫音の元に、毎日欠かさずお見舞いに行った。

そして助けてもらったお礼に願い事を可能な限り全て叶えると豪語し、七夕の日が退院予定日だったので沢山の短冊を渡しておいた。
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