✾~クールな天才脳外科医と甘~い極上の結婚を~✾
純粋な彼は、少年のように笑って短冊に願いを書き込み、歩けるようになると待合室に設置された笹に嬉しそうに飾っていた。

私は、紫音の笑顔に癒されつつ、彼の元気になった姿に心の中で溢れる感謝を伝えた。

そして誰をも癒す"100万ドルの笑顔が、永遠に輝き続けるように"強く強く願い続けた。

そして七夕間近に迫ったある日のこと、いつも通り沢山の短冊と飾りで埋め尽くした笹を笑みを浮かべ見上げていると、ふと緑の短冊が落ちているのに気付いた。

何気に拾ってみると"この先も莉子の笑顔をずっとずっと守れますように" と書かれていた。

その男児のような下手な字は、間違いなく紫音のもので私の両目から次々と涙が溢れ出した。

溢れる涙を指先で軽く拭いながら紫音の短冊を必死に探すと、願い事は全て私の幸せを願うものばかり。

私は、紫音に七夕当日まで短冊を見ることを禁止されていて全く願い事を知らずにいた。

この時ほど彼の大きな愛を感じたことはなかった。

これまでもこの先も肉親以外で大好きな沖縄のエメラルドグリーンの海のように澄み渡り広く深い愛で包み込んでくれるのは、きっと……絶対に紫音だけ。
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