最期の日、ふたりきりの世界で

『えっと、ないしょ!』

『えぇ!教えてよ!』

『ないしょーー!』

そう言うと叶は碧い世界に駆け出した

俺もその後を追う。でも、白と碧の間、白に変わる手前で足が止まった。

というより、勝手に止まった。

『あ、理生はこっちに来たらだめだよ、死んじゃうからね。』

少し寂しそうな笑みを浮かべながら、碧い世界の中で言った。

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