【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
なんだろうと思いながらも、言われて彼のほうに体を向ける私。


そしたら楓くんは、こちらにスッと手を伸ばすと、そっと私の耳に触れてきて。


「俺が雷の音、聞こえないようにしといてやるから」


思いがけない彼の行動に、ドキンと心臓が飛び跳ねて、体がじわっと熱くなったのがわかった。


ど、どうしようっ。楓くんの手が、耳に……。


なんだかとってもくすぐったいよ。それに、向かい合ってるからよけいに恥ずかしい。


「安心して寝ろよ」


「あ、ありがとうっ」


だけど、そんなふうに言ってくれる彼の優しさに、ときめいてしまっている自分がいるのもたしかだった。



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