【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
「そうだ。今日の夜、みんなでトランプやるんだけど、乙葉ちゃんもどう?」


「え、でも……っ」


「友達も誘ってくれて大丈夫だからさ。あ、もちろん二人きりでもいいよ。だから、俺らの部屋においでよ。ね?」


……トランプかぁ。でも、大島くんのクラスの人、あまり知らないからな。


そもそも私、大島くんにはちょっと苦手意識があるんだ。初めて寮で顔を合わせた時、すごく強引で、ちょっと怖かったから。


でも、断ったらなんて言われるんだろう。


なんて、私が返す言葉に困っていたら、後ろから突然。


「行かねぇよ」


グイッと肩を引かれて振り返ると、そこには険しい顔でこちらを睨みつける楓くんの姿があった。


思わずドキッと心臓が跳ねる。


「うわっ、九条!」



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