【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
大島くんの驚くような声がしたのと同時に、体がスッと落ちていく感覚がして、一瞬ゾクッとする。


あぁ、どうしよう。ほんとに飛び降りちゃった……!


だけど、楓くんはそんな私をすかさず両手でしっかりと抱きとめてくれて。


そのまま二人一緒に中庭の芝生へと倒れ込んだ。


「きゃっ!」


ドサッと音がして、楓くんを下敷きにしたまま、突っ伏す私。


その衝撃は彼のおかげでだいぶ和らげられたけれど、逆に彼の身が心配になる。


「だ、大丈夫っ!?」


とっさにむくっと起き上がって楓くんに尋ねたら、楓くんは私をじっと見上げながら、少し呆れたように笑ってこう言った。


「それはこっちのセリフだよ」



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