【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
それを聞いて、とりあえず無事だったのかなと思い、ホッとする。


「楓くん……。あの、ありがとう」


そしたら彼は、すぐに自分もその場に起き上がると、コツンと私の頭を叩いてきて。


「ったく、何やってんだよバカ」


「ご、ごめんなさい」


私が下を向きながら謝ったら、次の瞬間あろうことか、両腕でギュッと強く抱きしめられた。


「……っ」


思わずドキッと跳ねる心臓。


「はぁ……。あんまり心配させんなよ」


その声は、ほんとに私のことを心から心配してくれていたのが、伝わってくるような声で。


楓くんの温もりに包まれて、どんどん胸の鼓動が加速していくのがわかる。



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