【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中！

すると、楓くんは素直に「うん」とうなずいて。


そんな二人の様子を見ていたら、思わず胸の奥がチクッと痛んだ。


そうなんだ。楓くんって甘い卵焼きが好きだったんだ。知らなかった。


昔から由良ちゃんの手料理をよく食べてたのかな？


楓くんを見ていると、由良ちゃんのことはやっぱり他の女子とは違って特別に思っている感じがして、それにモヤモヤしてしまう自分がいる。


そんなの、幼なじみなんだから、当たり前のことなのに。


これじゃまるで、ヤキモチみたいだよね……。


私が思わずうつむいたら、由良ちゃんはまた嬉しそうな顔で語り始めた。


「あ、そういえば昨日ね、部屋で物音がして怖かったから、楓に来てもらったの。そしたらベランダにネコがいて、ビックリしちゃった」


「え、ネコ？　じゃあそれ、ネコの物音だったってこと？」


眞白くんが聞き返す。