【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
「そうなの。てっきり泥棒かと思って」


「ったく、大騒ぎしてるから何事かと思ったじゃねーかよ」


呆れたような顔で突っ込む楓くん。


「だって~、ほんとに怖かったんだもん。でも、すぐに駆け付けてくれてありがと」


由良ちゃんはそう言うと、楓くんにピタッと身を寄せる。


そしたら楓くんは「おい、くっつくなって」と由良ちゃんを押し返していたけれど、私はなんだかまた胸の奥がチクチクしてきてしまった。


だって、楓くんは由良ちゃんに何かあったら、部屋にすぐ駆けつけてあげるんだなぁって。


それってまるで、ボディガードみたいで。


先日由良ちゃんに言われた言葉をまた思い出して、苦しくなる。


『楓は私のボディガードになってもらおうと思う』


ほんとにそうなってしまうんじゃないかって、このまま楓くんが離れていってしまうんじゃないかって、そう考えたらすごく不安な気持ちになった。



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