【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
なんだかやけにしつこいので、だんだんと怖くなってきてしまった。


うぅ、何この人。強引すぎて全然話を聞いてくれないよ。


どうしたらあきらめてくれるんだろう。


「ごめんなさいっ。私、もう戻らなくちゃっ」


「なんだよー。いいじゃんちょっとくらい」


「いやっ……」


――ドンッ!


するとその時、私と大島くんの間の空気を割くかのように、誰かが足元の壁を勢いよく蹴りつけて。


ドキッとして顔を上げたら、そこにはなんと、いつになく怖い顔をした楓くんの姿があった。


ウソッ。楓くん……!?


「おい、やめろ」

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