【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
さらにはそう言って私の手をギュッと掴んだかと思うと、部屋に向かって早足でスタスタと歩き出した。


わわっ、どうしよう。手が……!


さりげなく手を繋がれたものだから、またしても内心ドキドキしてしまう私。


それにしても、どうして楓くんはここに? たまたま出かけてただけなのかな?


「あのっ、どうして私がここにいるってわかったの?」


気になって尋ねてみたら、彼はすました顔でこう答えた。


「俺は耳がいいんだよ。お前が部屋出てく音、バッチリ聞こえてたし」


「えっ……」


すごい。そうだったんだ。


じゃあ私が部屋を出てことに気が付いて、それで様子を見に来てくれたってことなのかな。


さっきあのタイミングで楓くんが来てくれなかったら……と思うと、ほんとにありがたいし、申し訳ないよ。



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