【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
そしたらへそを曲げたらしく、今朝学校で急に泣き出して。


「どうして最近付き合ってくれないの? 私が一人で買い物に行ってまた倒れたらどうするの?」なんて言い出すから、めんどくさくなって、今日は付き合うことに。


だけどやっぱり気が乗らなくて、さっきから俺はずっと上の空だった。


もしこれが、乙葉と一緒だったら、こんなこと思わないのに。


乙葉に頼られるぶんには、まったくかまわないのに。


『楓くんは、由良ちゃんのことを守ってあげてよ。私のことはもう、守ってくれなくて大丈夫だから』


乙葉には、この前そんなふうに言われてしまって、それ以来まともに話していない。


俺が由良と仲がいいと思ったからなのか、なんなのか。乙葉がなぜそんなことを言いだしたのかはよくわからないけど。


最近乙葉の様子が少し変だったことは確かで、その事情をなぜか、眞白だけは知っているみたいだった。


眞白にだけは、悩みを相談していたのかもしれない。



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