【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
それは、私が今日頭につけていた、リボン付きのシュシュだった。


そっか。私ったら、いつの間にか落としちゃってたんだ。


でも、これを見て、すぐに私のだってわかってくれた楓くん、すごいかも。


「あれっ。そういえば楓くん、由良ちゃんとデートしてたんじゃ……」


そこでもう一つ、気になっていたことを聞いてみる。


すると楓くんは、キョトンとした顔で。


「え、デート? いや、あれは別にデートとかじゃねぇから」


「えっ、違うの?」


「うん。ただ買い物に付き合わされてただけ。でも、乙葉が急にいなくなったって眞白から聞いて、慌てて戻ってきたんだよ」


それを聞いて、ビックリしてしまった。


ウソ。そうなの?


じゃあ楓くんは、由良ちゃんとの買い物中だったのに、わざわざ私のために、学校まで戻って来てくれたってこと?


なんで……。



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