【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
待って。今、なんて……?


驚いて目を見開いた私に向かって、楓くんが真剣な顔で告げる。


「俺が好きなのは乙葉だから」


その言葉を聞いた瞬間、まるで時間が止まったかのような錯覚に陥った。


だって、なんだか信じられなくて。


まさか楓くんが、私のことを好きだなんて……。


思わず目にじわじわと涙があふれてくる。


「う、ウソ……」


声を震わせる私に、楓くんが少し照れくさそうに告げる。


「ウソじゃねぇよ。ずっと好きだった」


ハッキリとそう言われたら、ますます涙が止まらなくなって、胸の奥から思いがあふれ出してきた。


「わ、私も……っ。楓くんが好きっ」



< 333 / 350 >

この作品をシェア

pagetop