【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
その声にハッとして眞白くんから身を離すと、そこにはムッとした顔の楓くんの姿があった。


「楓くんっ」


「っていうか眞白お前、乙葉にベタベタ触ってんじゃねぇよ」


楓くんはそう言うと、私から引きはがすように眞白くんの腕を引っ張る。


そしたら眞白くんは、途端に眉間にシワを寄せたかと思うと。


「うわー、なんだよ。さっそく俺のもの発言かよ~っ。このやろっ」


ツッコミを入れるかのように、楓くんの腕をビシバシと叩き始めて。


「いてっ。なにすんだよ」


「クソッ、ラブラブしやがって。ちくしょー」


「はぁ? べつにしてねぇだろ」


いつのまにかまた兄弟ゲンカみたいになってしまったので、ちょっと戸惑ってしまった。


まぁ、この二人はケンカするほど仲がいいんだろうけど。


それにしても眞白くん、最近楓くんに当たりが強いような……。



< 341 / 350 >

この作品をシェア

pagetop