【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
眞白くんは一曲引き終えたところで演奏をやめると、こちらを振り向く。


目が合った瞬間、私は感激のあまり、パチパチと大きく拍手をしてしまった。


「すごいねっ。眞白くん、ピアノ弾けるの?」


私が問いかけると、少しはにかんだような顔で頷く眞白くん。


「うん、ちょっとね。子供の頃、しばらく習ってたから」


「そうなんだ。すごく上手だからびっくりしたよ。感動しちゃったもん」


「そんなによかった?」


「うん。私こんなに上手に弾けないから、憧れちゃう」


目を輝かせる私を見て、眞白くんがクスッと笑う。


「ははっ、ありがと。うちは代々家が警察官だから、家に道場があってさ。子供の頃から柔道とか剣道を親に仕込まれてて。でも僕はどっちかって言うと、ピアノのほうが好きだったんだよね。武道は圧倒的に楓のほうが才能あったから」


「そうだったんだ……」



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