【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中！

「乙葉っ！」


どこからか、私を呼ぶ大声が聞こえてきて。


ハッとして振り向いたら、そこにはなんと、先に帰ったはずの眞白くんが駆け寄ってくる姿があった。


「ま、眞白くんっ！」


「なにこれ……。なにやってんの？」


眞白くんは、ずぶ濡れになった私を見るなり、ひどく驚いた表情で問いかけてくる。


「あ、いや、これは……」


そして、この状況をすぐさま察したのか、私の隣に立つと、女の子たちを鋭い目で睨みつけて。


「お前らさ、今自分たちが何したかわかってる？」


その表情は、普段の眞白くんからは想像ができないもので。


いつも穏やかな彼がこんなに怒っている姿を見るのは初めてだったので、なんだかすごくソワソワしてしまった。