その海は、どこまでも碧かった。

部屋で荷物を整理して

シロクマのぬいぐるみを抱きしめた



宙…



宙の匂いがした



キスしたいって

キスしなきゃって

焦ってた



普通に付き合いたかった

当たり前のことしようと必死だった



宙のこと好きなのに

宙にフラれて

碧くんが迎えに来てくれて

碧くんが抱きしめてくれたら

安心した



私が抱きしめてほしかったのは

私が会いたかったのは

宙じゃなかったのかな?



私の1番は…



シロクマのぬいぐるみ

宙の匂いがするのに

碧くんのこと考えてしまう



「誰にも内緒だよ!」



シロクマのぬいぐるみを

ベッドにそっと隠した




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