貴方なんて許せる訳がない
私達の住むマンションに車で二十分もあれば来れる場所に実家がある。
母は車で直ぐに来てくれた。
「瑠美、大丈夫なの?」
心配してくれているのが痛いほど分かって申し訳なく思う。
「うん。何となくそんな気がしてたの」
私は努めて考えないように、夫を問い詰めたりしないように過ごしてきた。
「そう……」
「日曜日の夜に食事は要らないって頻繁に出掛けてたし……」
誰に会いに何処へ行くのかなんて聴かないように一人で抱え込んでいた。
「ちゃんと帰って来てたの?」
「朝帰りもあったし、夜中に帰って来る事もあったの」
もうこれは女の人絡みなんだろうと予想は出来ていた。
「いつから?」
「いつからだろう……。柚奈がお腹に居る頃からそんな感じだったから……」
正直、もう夫に優しい父親を期待してはいなかった。
「瑠美が悪阻で苦しんでいる頃からって事なのね?」
呆れたように母は言った。
「うん。食事の支度しなくても良いから楽だろうって……」
悪阻だからって吐くからって食べない選択肢なんて無いのに……。
「なんて人なの。瑛さんがそんな人だとは思わなかったわ」
母は瑛の外面の良さに騙されていたんだろう。
母は車で直ぐに来てくれた。
「瑠美、大丈夫なの?」
心配してくれているのが痛いほど分かって申し訳なく思う。
「うん。何となくそんな気がしてたの」
私は努めて考えないように、夫を問い詰めたりしないように過ごしてきた。
「そう……」
「日曜日の夜に食事は要らないって頻繁に出掛けてたし……」
誰に会いに何処へ行くのかなんて聴かないように一人で抱え込んでいた。
「ちゃんと帰って来てたの?」
「朝帰りもあったし、夜中に帰って来る事もあったの」
もうこれは女の人絡みなんだろうと予想は出来ていた。
「いつから?」
「いつからだろう……。柚奈がお腹に居る頃からそんな感じだったから……」
正直、もう夫に優しい父親を期待してはいなかった。
「瑠美が悪阻で苦しんでいる頃からって事なのね?」
呆れたように母は言った。
「うん。食事の支度しなくても良いから楽だろうって……」
悪阻だからって吐くからって食べない選択肢なんて無いのに……。
「なんて人なの。瑛さんがそんな人だとは思わなかったわ」
母は瑛の外面の良さに騙されていたんだろう。