ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
長野先生は私の十歳上の、現在四十歳。独身。仕事をするには、とても気さくで話しやすい、頼れる先輩。だけど、プライベートでは合コン大好き、女の子にいつも囲まれていたいタイプ。ハワイに女の子引き連れて遊ぶ姿も、簡単に想像ができる。
恋愛って、そんなに楽しいのかなぁ。私には理解できない。
30年近く生きてきたけど、私の人生に『恋愛』の文字はない。今までも、たぶん、これからも。
必要性を感じない。
もちろん、男の人を見てかっこいいな、とかは思う。最近じゃ看護師さん達の影響で、俳優の久我大河が好きだ。かっこよさにドキドキする。でも、それくらい。それ以上の感情は生まれない。
だって、たとえ疑似でも恋愛なんてしている時間があったら勉強がしなくちゃ。
憧れの先生に、少しでも近づきたいから。
「さ、引継書書いてさっさと帰れよ。ハワイが待ってるぞ」
「はーい」
と返事をして、引継書に記入し始めた時だった。
「二葉先生、250号室の中山カナちゃん、少し発熱してます」
看護師から呼び出された。やっぱり、スムーズには終わらないか。
「すぐ、行きます」
「あ、二葉、僕が行くよ?」
「大丈夫です、行ってきます!」
長野先生を押し留めて立ち上がる。
ちらっと時計を見ると、19時。まだ、大丈夫。
医局を飛び出した。
恋愛って、そんなに楽しいのかなぁ。私には理解できない。
30年近く生きてきたけど、私の人生に『恋愛』の文字はない。今までも、たぶん、これからも。
必要性を感じない。
もちろん、男の人を見てかっこいいな、とかは思う。最近じゃ看護師さん達の影響で、俳優の久我大河が好きだ。かっこよさにドキドキする。でも、それくらい。それ以上の感情は生まれない。
だって、たとえ疑似でも恋愛なんてしている時間があったら勉強がしなくちゃ。
憧れの先生に、少しでも近づきたいから。
「さ、引継書書いてさっさと帰れよ。ハワイが待ってるぞ」
「はーい」
と返事をして、引継書に記入し始めた時だった。
「二葉先生、250号室の中山カナちゃん、少し発熱してます」
看護師から呼び出された。やっぱり、スムーズには終わらないか。
「すぐ、行きます」
「あ、二葉、僕が行くよ?」
「大丈夫です、行ってきます!」
長野先生を押し留めて立ち上がる。
ちらっと時計を見ると、19時。まだ、大丈夫。
医局を飛び出した。