ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
夢の中。眠りは浅かった。
すると、『ポーン』と飛行機独特の音が鳴り、何やら英語のアナウンスがあった。眠りの森に囚われている私にそれを聞き取る能力はない。
そのまま寝ていると、今度は日本語でアナウンスがあった。
「機内で急病人がおります。お客様の中でお医者様か看護師の方はいらっしゃいませんか?」
いわゆる、ドクターコールというやつだ。
悲しいかな反射的に目が覚めた。
慌ただしくCAさんが通路を早足で歩いてくる。名乗り出る人がいないようで、かなり緊迫した表情だ。
ーー先生、どうしよう。さすがにこんなこと初めて。でも、きっと先生ならこんな時、絶対手を挙げますよね?
「あのぅ」
緊張しつつ、私の脇をすり抜けようとしたCAさんを呼び止めた。
「私、小児科医なんですけど、お役に立てますか?」
「えっ!!」
それは、CAさんと隣の若いカップル、三人揃っての驚きの声だった。着替えの時間もなく飛行機に飛び乗った私は、普段着のデニムにTシャツというラフな格好。自分で言うのもなんだけど、いつも以上に医師には見えないだろう。
仕方なく、お財布に入れていた医師資格証を見せた。途端にCAさんの目が輝く。
「もちろんです!ありがとうございます。
すぐにチーフパーサーに報告しますのでお待ちください!」
すぐに我に返ったのはCAさんだ。機内の電話で確認をとって、私を案内してくれる。
通されたのはファーストクラスの席だった。
すると、『ポーン』と飛行機独特の音が鳴り、何やら英語のアナウンスがあった。眠りの森に囚われている私にそれを聞き取る能力はない。
そのまま寝ていると、今度は日本語でアナウンスがあった。
「機内で急病人がおります。お客様の中でお医者様か看護師の方はいらっしゃいませんか?」
いわゆる、ドクターコールというやつだ。
悲しいかな反射的に目が覚めた。
慌ただしくCAさんが通路を早足で歩いてくる。名乗り出る人がいないようで、かなり緊迫した表情だ。
ーー先生、どうしよう。さすがにこんなこと初めて。でも、きっと先生ならこんな時、絶対手を挙げますよね?
「あのぅ」
緊張しつつ、私の脇をすり抜けようとしたCAさんを呼び止めた。
「私、小児科医なんですけど、お役に立てますか?」
「えっ!!」
それは、CAさんと隣の若いカップル、三人揃っての驚きの声だった。着替えの時間もなく飛行機に飛び乗った私は、普段着のデニムにTシャツというラフな格好。自分で言うのもなんだけど、いつも以上に医師には見えないだろう。
仕方なく、お財布に入れていた医師資格証を見せた。途端にCAさんの目が輝く。
「もちろんです!ありがとうございます。
すぐにチーフパーサーに報告しますのでお待ちください!」
すぐに我に返ったのはCAさんだ。機内の電話で確認をとって、私を案内してくれる。
通されたのはファーストクラスの席だった。