ツイてない！！〜But,I'm lucky to have you〜

「先生、私、ずっと宇宙飛行士になりたいなって思ってた。いつか、宇宙から地球を見てみたいって。だからいっぱい勉強してるの」
「すごい！壮大な夢だね」
「でも、今、もっとなりたいものが見つかった」
「何だろう？」

パリッと糊がかかって、まぶしいほど真っ白の白衣。その白衣をまとう先生に憧れた。
不安を一瞬で希望に変えるその姿に、未来の自分を重ねたい。

「私、先生みたいなお医者様になりたい。怪我した人や病気の人を治せるってすごい！」
「宇宙飛行士は？」
「私がお医者様になる頃には、宇宙旅行も夢じゃないかもしれないでしょ？宇宙には遊びで行く」
「アハハ、そうかもしれない。宇宙旅行かぁ。いいな。私も行きたいな」

先生のとびきりの笑顔に救われた。毎週、通院するのが楽しみなほど、先生が大好きになった。

事故に遭ったおかげで、この先生に出会えて、目指したい夢が見つかった。そう前向きに考えられるようになった。

でも、結局中学受験はダメだった。そんなに甘いものではなかった。

そんな私に先生は、「失敗を恐れず、まずはチャレンジした自分を褒めなさい。大丈夫、諦めないで、努力を続けよう。だって真菜さんにはまだまだ未来があるから」と言ってくれた。

そうですね、先生。私には未来がある。諦めたりしない。努力を続けて、高校受験でリベンジする。

先生の言葉を胸に、頑張って高校は第一希望に入れた。そこからは医学部目指して一直線。