ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
「琴羽?琴羽どうしたの⁈」

呼び出されてやってきた花音さんが、何事かと駆け寄ってきた。
琴羽さんは花音さんの姿を見ると、しがみつくように泣き出す。我慢していた涙があふれて止まらないよう。

一体どうしちゃったの??

「花音…信じられないことが起きた」
「…!これ」

孝弘さんが、琴羽さんが握りしめていた写真立てを指さす。写真を見た途端、花音さんも息が止まりそうなほど驚いている。

「琴羽しっかりして」

琴羽さんは首を横に振って泣き崩れる。
困ったように花音さんはポケットからスマホを取り出した。

「すみません。こんなに遅くに。琴羽、迎えに来てもらえますか?ちょっと自力で帰れそうになくて。503号室です。孝弘の部屋にいますから」

琴羽さんのご家族だろうか。迎えを呼んでる。確かに泣き崩れた琴羽さんは歩くこともできなそうだ。
それにしても、いったいどういうことなの?



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