ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
「さてと。じゃあね真菜ちゃん。仕事、頑張って。
あ、それと長野先生だっけ?
無理矢理攻めすぎない大人の余裕って感じ?嫌いじゃないよ。恋愛は微妙な駆け引きがものをいうもんね。
でも真菜ちゃんは、恋愛で遊べるタイプじゃない。大事にしてきたんだろうけどさ、真菜ちゃんは仕事と恋愛だったら仕事を取るタイプだね。それだけに恋愛は短期決戦で決めてしまったほうがよかったと思うよ」

昨夜初めて会ったばかりだというのに、大河さんはまるで私を熟知しているように言った。
でも、そうかもしれない。悔しいほどに的を得ているような気がする。

「超短期決戦で、ワンナイトなら得意なんだけどね。油断したよ。二葉がバカンスの恋なんて想定外だった。所詮アバンチュール、すぐに忘れると思ったんだけど」

長野先生にとって、恋愛は人生を楽しむ潤いみたいなもの。とても必要なものなんだと聞いたことがある。後腐れなく、次々と恋人をつくるパワーはたしかに底知れない。

「やっと、真面目に恋愛しようかと思ったんだけど。まさか、先を越されたとはね。本命は今の電話の男?どんな奴?」

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