ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
ゴン!!


「ごめん!…って、うわぁ」


食べていた私の頭に何かが当たった。スプーンに乗せていたカレーが見事に白衣に落ちる。


「うわぁ、マジ、ホントゴメン!!」


通りすがりの男性のひじが当たったようだ。
この白衣、まだ新しいのに…


「大丈夫です」


とは言ったものの。
あぁ、ツイてない。


仕方なくカレーのついた白衣は脱ぐ。脱いだ時に引っかかり、首から下げていた身分証も外した。

テンションダダ下がりで一気にカレーを流し込み、私は食堂を後にした。


白衣を軽く手洗いをしたけど、カレーのシミは残ってしまった。クリーニングをお願いするしかなさそう。
でもそうなると、手元の予備の白衣がない。まだ、他の白衣はクリーニングから戻って来てないぞ。

仕方ない、誰かに借りるか。
私は体が医局の誰よりも小さくて、誰に借りても大きいから嫌なんだけど。


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