ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
丹下さんこそ、弁護士さんだからなのか、話しやすい。私の話に適度にあいづちを打ってくれるし、何より、話をしている私の目を見てくれる。
なんだか、もっともっと話をしていたいなんて思えた。

でも、気づけば目の前の料理はキレイになくなって、お腹はいっぱい。
最後のコーヒーすら、飲み干してしまった。

「楽しい時間ってあっという間ですね。ごちそうさまでした」
「本当だね。二葉さん、この後の予定は?」
「服と日用品を少し買おうと思ってます」
「そうだよね。あ、ちょっとゴメン、姉からだ」

ポケットの中で、丹下さんのスマホが鳴っている。

「うん。了解。涼音は?そう、良かった。お疲れさん。
……今、病院終わったって。涼音は異常ナシ。二葉さんが言ってた、迷走神経反射だっけ?それだったみたいだよ」

電話を切って、丹下さんはホッとした様子。倒れた時の姿しか見てないわけだし、やっぱり心配だったんだよね。

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