ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
「違うよ、ジュンさん。彼女が飛行機で乗り合わせた小児科医の二葉さん。
実は彼女、ロストバゲージで荷物が明日届くことになって。着替えが必要だっていうから、ドレスを受け取るついでに、一緒に来てもらった」
驚いて上手く話せない私の代わりに、丹下さんがそう説明してくれた。
「なぁんだ、そうなの。ついに孝弘にもカノジョが出来たって思ったのに。
じゃあお客様なのね。驚かせてしまって、失礼いたしました。アタシは、鈴木純三。デザイナーをしています」
有名すぎるその名前は、おしゃれに疎い私でさえ知っていた。銀座の一等地にめちゃくちゃおしゃれなお店を構えている。前を通ったことはあるけど中に入ったことはない。この顔も、テレビで何度か見たこともある。おまけにちょっと身近でこの人のデザインした服を見たことがある。
「すずきじゅんぞうさんってあの、ブティックJUNの…?」
「あら、私のこと知ってるの?うれしいわ!」
「父の職場の制服がJYUNNZO SUZUKIブランドで。すごくおしゃれだなって思ってました」
「あら、ということは、お父様は百貨店にお勤めね?私、会社の制服ってそこしか手掛けてないの」
「そうです。制服が変わったとき、中身はただの中年おっさんがめちゃくちゃデキる男に見えて。まるで魔法にかかったみたいで、すごいなぁって思ったんです」
「うふふ、かわいいじゃない。ありがとう。
ここはうちのハワイ本店なの。ウェディングドレスから、水着までハワイで必要な服はなんでも取り揃えてるわ。
さ、孝弘はドレスの受け取りでしょ?ドレスはこっちよ。先生もついでだから見る?私の渾身の作品なの」
実は彼女、ロストバゲージで荷物が明日届くことになって。着替えが必要だっていうから、ドレスを受け取るついでに、一緒に来てもらった」
驚いて上手く話せない私の代わりに、丹下さんがそう説明してくれた。
「なぁんだ、そうなの。ついに孝弘にもカノジョが出来たって思ったのに。
じゃあお客様なのね。驚かせてしまって、失礼いたしました。アタシは、鈴木純三。デザイナーをしています」
有名すぎるその名前は、おしゃれに疎い私でさえ知っていた。銀座の一等地にめちゃくちゃおしゃれなお店を構えている。前を通ったことはあるけど中に入ったことはない。この顔も、テレビで何度か見たこともある。おまけにちょっと身近でこの人のデザインした服を見たことがある。
「すずきじゅんぞうさんってあの、ブティックJUNの…?」
「あら、私のこと知ってるの?うれしいわ!」
「父の職場の制服がJYUNNZO SUZUKIブランドで。すごくおしゃれだなって思ってました」
「あら、ということは、お父様は百貨店にお勤めね?私、会社の制服ってそこしか手掛けてないの」
「そうです。制服が変わったとき、中身はただの中年おっさんがめちゃくちゃデキる男に見えて。まるで魔法にかかったみたいで、すごいなぁって思ったんです」
「うふふ、かわいいじゃない。ありがとう。
ここはうちのハワイ本店なの。ウェディングドレスから、水着までハワイで必要な服はなんでも取り揃えてるわ。
さ、孝弘はドレスの受け取りでしょ?ドレスはこっちよ。先生もついでだから見る?私の渾身の作品なの」