ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
そこに、電車のおもちゃで遊ぶ息子さんがいた。確か、名前は…
「そうくん。こんばんは」
名前を呼ばれると、奏くんは目を輝かせた。
「僕の名前を知ってるの!?」
「飛行機の中で、お父さんに名前呼ばれてたから。私、お名前覚えるの得意なんだよ」
「すっごい!あたり!じゃあ、先生のお名前は?」
「二葉真菜っていうの」
「じゃ、マナ先生だー」
奏くんは嬉しそうに私に抱きついてきた。すると、すかさず涼音ちゃんも駆け寄ってくる。
「あ、奏ずるい。私も先生とおしゃべりしたいー」
子供二人に抱きつかれた私に、お母さんが困ったように謝った。
「すみません、先生。騒がしくて。こら、涼音、奏、先生から離れなさい」
「大丈夫です。子供は大好きなんです。子供の元気は、いつも私を元気にしてくれます」
ハワイまで来て子供に抱きつかれるとは思わなかったけど。でも、子供の無邪気な笑顔は大好きだ。