ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
そのとき、ルームサービスが運ばれてきた。

急に一人増えたら、料理が足りないんじゃないかな。そうしたら、手にしたコンビニフードを出そうか、なんて思っていた。そんな自分が恥ずかしいくらいの豪華な料理が次々と運ばれてくる。

「あ、孝弘?食事届いたわよ。早くいらっしゃい。え?要らない?
…そう、残念だわ。二葉先生もご招待したのに。そうよ。部屋にいらしてるわよ」

お母さんがどうやら丹下さんと電話をしている。この食事の量、どう見ても多いと思った。丹下さんの分まであるなら納得。

「孝弘、すぐ来るって。涼音、奏、お席に座りなさい」

お母さんが料理の並んだテーブルを指さす。丸い大きなテーブルには大人用の椅子が三脚、子供用の椅子も二脚用意されていた。
椅子の数も足りないし、タイミング的にお暇するなら今がチャンスかな。

「わたし、マナ先生の隣がいいー」
「えー、僕も!」
「涼音はパパの隣。奏はママの隣。お前たちの汚い食べっぷりじゃ二葉先生にご迷惑だ」

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