リリィ・ホワイトの愛が目覚めるまでの日記
「玄関にてお迎えしないご無礼、大変申し訳ございません」
「お気になさらないで下さい。 お二人が子爵に子爵夫人ですね。それから……」
彼は全員の顔を見回した後で言った。
「皆様、紹介が遅れました。 私はトラウデンバーグ王国の第一王子、ジェイムズ・トラウデンバーグと申します」
「え……ジェイ、なのか?」
「やぁ、ロナウド。 君がいつもリリィの妹嬢の話をしていたから、隣に座る彼女がそうなのだと一目でわかったよ」
「これはいったい……」
ロナウドはいったい何が起きたのか、どうしてジェイがこんなにも立派な服装で、自分を第一王子だと話すのか、全く理解できていないようだった。
それはロージーも同じで、両手で口元を隠しながら両目は見開きのまま。
居間の壁で成り行きを見守る私の侍女とジェイが連れて来た従者以外は、使用人もロナウドの従者とて呆気に取られていて二人と同じ反応だ。
「実は今日、国に帰るつもりでね。 その際、こちらのリリィも一緒に連れて行く事になっている」
「お気になさらないで下さい。 お二人が子爵に子爵夫人ですね。それから……」
彼は全員の顔を見回した後で言った。
「皆様、紹介が遅れました。 私はトラウデンバーグ王国の第一王子、ジェイムズ・トラウデンバーグと申します」
「え……ジェイ、なのか?」
「やぁ、ロナウド。 君がいつもリリィの妹嬢の話をしていたから、隣に座る彼女がそうなのだと一目でわかったよ」
「これはいったい……」
ロナウドはいったい何が起きたのか、どうしてジェイがこんなにも立派な服装で、自分を第一王子だと話すのか、全く理解できていないようだった。
それはロージーも同じで、両手で口元を隠しながら両目は見開きのまま。
居間の壁で成り行きを見守る私の侍女とジェイが連れて来た従者以外は、使用人もロナウドの従者とて呆気に取られていて二人と同じ反応だ。
「実は今日、国に帰るつもりでね。 その際、こちらのリリィも一緒に連れて行く事になっている」