お見合い婚で一途な愛を ~身代わり妻のはずが、御曹司の溺愛が止まりません!~


「航太郎さん! お待たせしました」

私は宿泊予定のホテルの部屋の脱衣所で水着に着替え、先に降りていた航太郎さんとロビーで落ち合う。

「翠……可愛いね。 やっぱり似合ってるよ、それ」

実は今来ている水着は、航太郎さんがどうしてもというので週末一緒に買いに行ったものだ。

「せ、セクハラです!」

上下セットのパフスリーブビキニとハイウエストスカートを選んだのは航太郎さん。
完全に彼の好みで買ってしまった。

「可愛い自慢の妻を褒めただけだよ」

余裕の笑みで言ってのける航太郎さん。
やめていただきたい……慣れてないんですから、こういうの……。

「こ、航太郎さんは水着、着ないんですね」

「買うタイミングなくて。 でも、濡れてもいい服に着替えてきたから、遊べるよ」

黒スキニーにジャケットがTシャツになっただけじゃないですか。
極シンプルな服装なのに、航太郎さんが着ると眩しい。
何を着ても似合うなんて、イケメンってずるくない?

「そ、そうですか……は、早く行きましょう!」

ダメだこの空気!
褒められ慣れてないのに加えて相手がカッコイイから、どうにも落ち着かない。
沖縄っていういつもと違う場所なのも良くない!
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