お嬢の神隠し
何事もなく早1週間がたった。毎日、詩と昼食を食べ、休み時間は詩や秀羽や海里達と何気ない会話を楽しんでいた。
律とは毎日電話やメールをし、それも毎日の楽しみとなった。
そして今も、律とメールのやり取りをしていた。
「ん?律って誰ー?!」
「うわ!詩!」
いきなり後ろから声をかけてきたのは詩だった。
「最近さー莉乃、スマホに向かってニヤニヤしてるよね。なに?彼氏でも出来た?」
律が彼氏?私と律は立派な兄妹。もしスマホに向かってニヤニヤしてたとしても、それは律と話せるのが幸せなだけだ。
それに律は、シスコンだ。私の事が大好き過ぎて暑苦しい。メールの1文1文も凄い。
「そんなんじゃないよー、次移動だ。行くよー」