お嬢の神隠し
秀羽side



詩のいう、莉乃に話さなければならないこと。それは




俺達の仲間のことだ。




まだ中学生の頃の海里は、幼い頃に親が離婚し母親1人で育ててもらっていて家庭環境が不安定で心も不安定だった。

それを紛らわそうとし、毎日夜遅くまで遊び喧嘩をし酒を飲み、いわゆる不良ってやつだった。

そんな海里を俺と詩はただ見とく事しか出来なかったんだ。


だんだん酷くなる一方でそんなある日、海里は家に帰ることが出来なくなる状態になった。

毎日毎日、母親が男を家に連れ込んでいたらしい。



ただただ海里が崩れて行く一方だった。この事を俺は、父さんに相談した。

すると父さんは土地を買い、建物を建て、そこを俺らの居場所としてくれた。


バイクを停めるところや修理をするところ、風呂やトイレ、キッキンや寝室まで。



それから海里はそこに住み、俺もよく泊まるようになった。


そんな生活を続けていき、次第に海里みたいに居場所がないやつをそこに招くようになった。


今では40人ぐらいの奴があそこに遊びにきたり寝泊まりしている。
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