お嬢の神隠し
「海里、補習どんまい!!!」

とりあえずこれだけは言っておこう。

海里と肩をポンポン叩きながら言ってやった。


「莉乃ちゃんは補習ないんですかぁー?!」

「ありませーーんっ全部40点以上でぇーす」


英語がギリ危なかったけど補習は免れた。
私だってやれば出来るもん。

「詩ぁー!一緒に補習頑張ろぉね」

「えぇーやだぁー」

そー言いつつも、少し嬉しそう。可愛いなぁ。

「詩ちゃんひどーーい」


「皆さん!テストどうでしたか?」

そこにやって来たなのは凛太郎くんと魁輝くん。相変わらず魁輝くんは不機嫌、見るからに勉強出来なさそうだし、赤点だったのかなー。

華山高校は中高一貫で中学の校舎とも近く、お互いを行ききしたりしている。

「俺は2位で莉乃達は100位下で、詩と海里は補習」

「え、莉乃さん頭悪いんですか!」

「頭悪いとは失礼だなぁ!普通に平均並みですっ」

「あはははははっすみません」


凛太郎くんって見た目は穏やかで優しそうだけど実は毒舌説あるんだよね。
いや、そんなことはない…か。


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