運命の推し

『どうかこの曲が、みなさまにそっと寄り添える曲でありますように。『シー・ファンキーズ』のメンバー、スタッフ、ファンのみなさま、そしてこれを読んでくださっているあなたに、たくさんの感謝を伝えたいです。


いつだって支えてくださり、ありがとうございます。


今後とも『シー・ファンキーズ』をよろしくお願い致します』




あの曲。

そんな経緯があって生まれた曲だなんて。


切なくて胸が潰されそう。



だけど、あの曲。

『星の降る夜には』の、あの歌詞。

とても好きだわ。

だって。

優しい歌詞だもの。


それに、優大の歌声。

そっと耳に入ってくる高音。


優大の優しさが伝わってくるわ。




「つらい過去は人を優しくするっていうけど、本当ね」

私の言葉に美加子は珍しく、
「本当にそうよね」
と、湿っぽい声で同意した。







リビングから私は日向と、日向の部屋に移動した。

美加子は自分の部屋で録画しておいたドラマを観たいと言っていたので、お茶のあとは別れた。




「『シー・ファンキーズ』のミュージック・ビデオ観る?」
日向がテレビを指差す。


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