ほら、やっぱり愛してる . 〜 ヤクザの彼と私の物語 〜
長い廊下を歩き 、 大きな扉 の前に着いた
[ ここだよ 〜 ]
兄貴 ! 連れてきました !!
と有無を言わさず 扉に手をかけた 。
心の準備 … っ!!
咄嗟に 彼女の 左腕を掴んでしまった 。
[ っ、 怖い ?]
多少びっくりさせてしまったが 振り払われることも無いので 掴んだままでいさせてもらおう。
「 、 大丈夫 」
[ じゃあ いくよ ? ]
ガチャ 、
扉が開くと
〔 東雲さん 、 お疲れ様です !〕
沢山の男の人達が 私が腕を掴んでいる彼女に向かって 深々と頭を下げていた
____ お疲れ様です! 親分 ! お嬢 !
目の前がチカッとして 、身に覚えのない光景が 思い出のように 流れてくる 。
なんか 、この感じすごく懐かしい 気がする
ってか この子
そんなに偉い人なの !?
腕掴んじゃってる !!
「 ご、 こめんなさ っ …」
と手を離そうとしたが 、 このままでいいよ。
そう言ってくれた 。
歩き進めると 1番前の大きな椅子に座っている男の人がいた 。
[ 兄貴 ]
『 … 』
私は直感で 、 この人が この中で一番偉い人だ 。 そう悟った 。
そして真っ直ぐ私を見つめる瞳に 目が離せなかった 。