ほら、やっぱり愛してる . 〜 ヤクザの彼と私の物語 〜
結婚 、 けっこん 、 ケッコン 、 kekkon ?
「 … うぇぇ 、 っ !? 」
兄貴と呼ばれる 人は 満更でもない顔で
『 そうするか 。 』
[ ね ! 良いよね 兄貴 !]
「 な 、 なんで ? 」
『 俺の女になれば 安易に殺しに来たりしないはずだ 。 』
俺の女 !?
『 それともなんだ 、 死にてえのか? 』
思いっきり首を横に振る 。
東雲さんは笑ってるし 。
「 でもでも 、 名前も知らないし… っ ! 」
そもそも結婚って 愛があってこそのものじゃないの!?
『 灰原和虎 だ 。安心しろ 、食ったりしねえから 。 』
「 灰原 和虎 、? 」
『 そしてもうひとつ 、 覚えておけ。 』
「 ?? 」
『 この結婚に 、 愛はない 。 』
「 っ … はい 、 分かってます 。 」
…
私に危険が頻繁に迫らないように
提案してくれたんだ 。 断る理由なんて無い。
それでも 、 愛のある結婚をすることは私にとっての夢だった 。
[ じゃあよろしくお願いしますね 、姐さん ]
「 姐さん 、 !? 」