ほら、やっぱり愛してる . 〜 ヤクザの彼と私の物語 〜
何が起こってるの ? なんなの一体 ?
「 っ 、 」
助けて 、 誰か 、 っ
暫く続いた銃声は止み 、さっきの革靴の音達が近づいてくる。
今度こそ殺される 。
「 っ や、だ 、 やだこないで 、 っ !」
「 何も知らない ! ホントに 知らないの! 」
必死に体を動かし 出来る限りの抵抗をした 。
『 … 』
『 おい 、 』
「 やだやだ、ぁ ! 」
『 めんどくさ 、 お前マジであの人の子供 ? 』
低い声 、そして鈍い鉄の匂い 。
そして その匂いに抱きしめられる感触 。
「 っ 、 !」
『 殺さねえから 、落ち着け 』
…殺さない 、?
『 それで 、お前名前は … って 、 クソ 』
[ あーらら、 死んだんじゃないっすか 。 ]
『 戯け…車に運べ 。 』
[ はーい 。 ]
抱きしめられた腕を解かれた時には
私は気を失っていた。