Chat Noir -黒猫と私- バイオハザー度Max- Deux(2nd)
ネコのくせして年上のおねーさまを振り回すなんて生意気よ!
と思ったけれどこれといった反抗もできず私は大人しく連れられるまま。
黒猫が連れて行ってくれたのは、ドラマとかでよく目にする屋上に続く階段。
鍵が壊れてるって言う設定なのよね。んでもってその場所は黒猫しか知らなくて秘密の穴場。
澄み切る空の下、恋人たちはひとときの甘いランチタイム…
―――なんてのを想像してたけど
ガチャッ
屋上への扉はあっさり開いたし、
「あれ??倭人ー??めっずらしーお前がここにくるの」
屋上にはヤンチャそうなメンズたちがたむろしていて、
二人きりの甘いランチタイム…夢、破れたり。
ま、現実なんてこんなもんだよね。
夢は夢でバイオハザードウィルスが見せていた幻だったに違いない↓↓
「ぅを!お前、カノジョ連れ込んでんなよー、大胆~♪♪」
と、私を目にしたメンズたちが楽しそうに口笛を吹いている。
その何人かは前文化祭で会った子たちだ。
「いいだろー。俺、これから彼女と弁当食うから邪魔シナイデネ」
黒猫は私と手を繋いだまま給水タンクの方を目配せ。
「ラブラブランチタイム!超羨ましいっ」
「くっそ倭人!俺にも食わせろっ。手作り弁当」
はやし立てられたり羨ましがられたり。
メンズたちの意見を無視して黒猫は歩き出す。
私は黒猫についていくのが精一杯。
これじゃどっちがネコだかどっちが飼い主だかわかんないよ。