Chat Noir -黒猫と私- バイオハザー度Max- Deux(2nd)


「だってあのバカ息子の家庭教師半年以上続いたの朝都ちゃんがはじめてなんだよ?」


いつの間にか回された手で肩を引き寄せられて、ミケネコお父様はまたも人懐っこい笑顔を浮かべる。


「そうみたいですね…倭人クラッシャーみたいだから」


「やってらんないよ、あいつの無愛想なんとかしてよ」


お父様はテキーラのショットをぐいと煽り、すぐ近くに置いてあるテキーラのボトルからまた新たに注ぎいれる。


「ご自分の息子じゃないですか。


何とかするのは親の務めじゃないですか?」


「朝都ちゃん冷たいなぁ↓↓


倭人もなーんで、あんな風に育っちゃったんだろうな~、昔は可愛かったのに。





やっぱり母親がいなかったからかなー…」





ミケネコお父様は私から腕を引き抜くと、どこからかタバコの箱を取り出した。


タバコやめたんじゃ……


「長い間禁煙してたんだー…料理人が喫煙はマズイっしょ?」


そう聞かれて、


「マズイですね。てかその言い方チャラいですよ?」


私が答えるとミケネコお父様は声をあげて笑った。


「この店を出したときからさー、厨房に入ることも少なくなったし、メインは酒だからそれほど影響でないんだよねー」


笑いながらもタバコに火をつけて、またも私の肩に腕を回してくる。


「今はペルシャ砂糖さんのために禁煙じゃないんですか。赤ちゃんだって(お腹の中に)いるわけだし」


「うん、そうなんだけどねー…」


お父様はタバコの煙を吐き出して、


私にもたれかかってきた。





「僕だって悩むことはあるんだよー」




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