Chat Noir -黒猫と私- バイオハザー度Max- Deux(2nd)
――――……私も酔っ払っていたのかもしれない。
いつもなら酔わない量のアルコールだけど、きっと風邪もまだ完治してないし、薬だって飲んでたわけだし。
ミケネコお父様は私の髪を梳き、ときおり撫でて手を握り、そっと肩を抱き寄せては撫でる。
全然いやらしさを感じないのは、
ミケネコお父様が世に言うイケメンだからだろうか。
倭人と違って大人の男の色気だってあるし。
それとも―――
その手から深い愛情が伝わってくるからだろうか。
まるで大事なものを愛でるようにその手つきは慎重で優しかった。
ミケネコお父様の香り…
黒猫と違ったメンズものの香水がほんのり香ってきて、抱きしめられ背中を撫でられる度に
堕ちていく感覚があった。
文字通り。
だめよ、朝都。
だって彼は元彼のお父様よ―――
だめだよ。